セブン「最高益」イオン「通期赤字危機」明暗くっきり

 2大小売企業の業績が明暗を分けた。セブン&アイ・ホールディングスが9日までに発表した2008年3-11月期連結決算は、営業利益が2182億円と過去最高を記録。一方、イオンの同期の決算は大幅な営業減益で、通期でも最終赤字になる危機にさらされている。グループのコンビニエンスストア事業の貢献度が影響した格好だ。

【たばこ特需】

 セブン&アイの売上高は前年同期比1.6%増の4兆3253億円。営業利益は4.4%増の2182億円だった。営業利益の約80%はコンビニのセブン-イレブン・ジャパンによるもの。たばこ自動販売機に成人識別カード「タスポ」が導入された結果、わずらわしさからコンビニでたばこを購入する人が増えたことなどが貢献した。

 セブン銀行などの金融事業も営業利益が35.5%増の211億円となるなど好調だった。

 逆にイトーヨーカ堂など総合スーパー事業は衣料品などがふるわなかったため、営業利益が10.0%減となった。セブン&アイは不振のスーパー事業を好調なコンビニや金融事業でカバーしており、09年2月期の連結最終利益は1370億円を見込んでいる。

 一方、イオンの連結売上高は2.7%増の3兆8777億円とセブン&アイの伸び率を上回ったものの、連結営業利益は18.3%減の659億円と低迷。09年2月期の連結最終損益は7期ぶりに赤字に転落する可能性もある。

 景気後退でリストラの嵐が吹き荒れるなか、消費者は節約志向を強めており、総合スーパーや百貨店などを取り巻く環境は厳しい。一方、コンビニ事業は利便性の高さから、消費者の支持を集めている。

 イオンはM&A(企業の合併・買収)を通じて規模拡大を続ける一方、コンビニ事業については拡大が遅れがち。コンビニ子会社としてミニストップがあるが、店舗数は約3100店舗で、セブン-イレブンの約1万2100店、サークルKサンクスの約6100店を大きく下回っている。

 このままでは、セブン&アイがイオンをさらに突き放す可能性もある。

ZAKZAK 2009/01/09